ハイブリッドUV印刷
UV印刷とコンセプト
印刷サプライヤーとしてのニーズにお応えする。
部分最適から全体最適へ。
「工程全体の最適化」と「品質保証体制の確立」
「後工程にやさしく、地球にやさしく」
「品質保証の客観性」
UV印刷機のすべてに紙面検査装置を搭載。
小森コーポレーション「ON-Press179号」に当社常盤台工場が掲載されました。
H-UV、PQA-S搭載リスロンS540導入。
100%品質保証の安心感でお客様に感動を与える印刷を追及
「新たな品質保証の確立が信頼のブランド力向上に」
「トラブルを排除し、生産効率もアップ。」
ハイブリッドUV印刷の特徴
UV印刷のメリットを省エネで
ハイブリッドUVとは
インキの組成
環境性能
溶剤を含んでいないため、溶剤の主成分であるVOCも含んでいません。環境にやさしく、工場内の環境も向上しました。
用紙対応力
通常の印刷では、乾燥の早い紙、遅い紙があります。コート紙などの平滑性の高い紙は微細な隙間構造を持つため毛細管現象の浸透圧力が高く、上質紙などの平滑性の低い紙は隙間が大きいため浸透圧力が低く、溶剤の吸収に差があります。溶剤の吸収が悪いとインキが乾きにくく、余分な乾燥時間が必要となり、裏付きの恐れもあります。しかし、UVインキは溶剤の吸収が必要ないため、用紙による乾燥の差はありません。これにより、従来のオフセット印刷では、乾きの悪さが指摘されていた上質紙や特殊紙(ユポ、トレペなど)においても印刷機から出たときには乾燥しています。
色調変化なし
通常の印刷の場合、印刷直後と数時間後では色・ツヤがドライダウンにより変化し、特にマット系の紙では顕著です。UV印刷では瞬間硬化でドライダウンがないため、印刷直後の色が製品の色です。このため色見本とのマッチングもより高い精度で行えます。また、いわゆる「インキが沈む」タイプのマット系の紙ではドライダウンで彩度を失いがちですが、UV印刷では色の再現性が向上します。
印刷濃度に注意
紫外線の照射でのみ乾燥するため、印刷終了時に乾燥していない場合、時間がたっても乾燥しません。またインキ内の顔料(特に墨・藍)は紫外線を吸収するためインキの硬化を阻害する要因になります。これは、標準濃度(CMYKの合計値350%以下)で印刷する際にはほとんど問題にはなりませんが、標準濃度よりも濃度を上げて印刷する場合には注意が必要になります。もし乾燥が不十分な場合は用紙面に近い部分が柔らかいままになるので、印刷面にテープを貼って剥がしたり、爪で擦ることで確認できます。問題がある場合は、印刷速度を落とし紫外線の照射時間を延ばすことで対応します。
パウダーレス
裏付き防止に必要だったパウダーが不要になりました。製品のザラつき感や、機械内部に溜まったパウダーの落下や飛散が原因の製品不良を防止できます。
加工時のトラブルを防止
断裁時は強い圧力がかかるため、仕上がりライン上に濃い絵柄があり、乾燥が不十分だと裏付きが起きることがあります。UV印刷ではその不安がありません。またパウダーレスのため、折・綴加工でもパウダーによる滑りが原因の製品不良を防止できます。 インキ皮膜が擦れに強いので、加工ラインでの傷もつきにくくなっています。ただしインキ皮膜が若干硬いため断裁枚数を減らす等の対策が必要です。
UVランプ1本
ランプ1本を使用し、交換の目安は1500時間です。通常のUV印刷機では同様のランプを4本使用します。
スピードアップ
従来は片面の印刷後、インキの乾燥を待って反対面の印刷を行っていました。乾燥の早いコート紙でも4時間、紙によっては一昼夜置いてから裏面を印刷し、さらに乾燥を待ってから加工しなくてはなりません。UV印刷では乾燥待ち時間はゼロなので、両面印刷なら乾燥時間×2の時間短縮になります。
従来のUVに比べてツヤが向上
インキが瞬間硬化するため、油性に比べてインキ表面の平滑性に多少の差がでます。ただしインキの改良により、以前のUV印刷に見られたような低光沢感はありません。またミクロン単位の凹凸なので印刷スピードを落とすだけでもある程度解消します。当社のUV機は5色機のため、4色印刷の場合は5胴目を通過する間もレベリングが行われツヤ感があります。
品質保証
品質保証のコンセプト
「品質保証とは、ロスを削減すること。」
一般的な印刷工程での品質保証は、刷り上った印刷シートをロットに対して適切な枚数で抜き取り検査を行うことで全体を評価しています。しかし、抜き取り検査には「すべてではない」という限界があります。究極の品質保障である全数検査を行うには、システム設計を根本から見直す必要がありました。
油性印刷の問題点をUV印刷と品質検査装置を組み合わせることで大きく改善し、品質向上に対する相乗効果を生み出します。具体的には、インキ乾燥用のパウダーを使用しない事で、微細なピンホールやゴミ付などの発生を元から防止します。その上でインライン上の紙面検査装置が、人的に発見が難しいノイズを全数チェックします。
「人とFA技術の融合が品質を深化させる。」
「紙面検査装置で発見出来るおもなトラブル」
ソリューション事例
「環境負荷低減を実現する印刷ソリューション」
環境負荷低減エコ印刷
「環境にやさしい印刷物」 できるコトから始めてみませんか。
CTP工程
CTP工程では、廃液を従来のシステムに対して1/8程度まで削減する再処理ユニットを2011年初に導入しました。
インキと印刷
従来からご提案していた大豆インキから植物性油を広く取り入れたベジタブルインキにも対応しています。UVインキは、ノンVOCです。ハイブリットUVインキを使用することで、従来のUV印刷機に比べてCO2排出量を約1/4程度に削減するエコUVシステムです。
印刷用紙
当社は、FSC®認証を取得しています。
FSC®(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)とは
木材を生産する世界の森林と、その森林から切り出された木材の流通や加工のプロセスを認証する国際機関です。認証は、森林の環境保全に配慮し、地域社会の利益にかない、経済的にも継続可能な形で生産された木材に与えられます。
このFSC®のマークが入った製品(印刷用紙)を買う(使用する)ことで、消費者(お客様)は、世界の森林保全を間接的に支援することができる仕組みです。
森林の保全と利用を実現するために森林を適切に管理し、そのような森林から生産された木材を使って製品(印刷物)を作り、流通させ、消費者に届ける。このように森林の望ましい管理方法と、その森林に由来する製品を認証するのが「森林認証」という制度です。
FSC®(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)は、国際的な森林認証制度を行なう独立した第三者機関のひとつです。
FSC®森林管理認証は、以下の3つの事項を柱として森林管理を推進することを目的としています。
【1】森林環境を適切に保全し、
【2】地域の社会的な利益にかない、
【3】経済的にも継続可能
「さらに紙面検査装置による徹底したロスの削減。」
ハイブリッドUV印刷に関するお問い合わせ
業務管理部 電話:03-3814-8145
よくいただくご質問
油性印刷に比べて品質が劣るのでは?
ハイブリット型のUVインキは、厳しい品質要求が求められる商業印刷分野でも十分活用可能なインキ性能の改良を行っています。実際に印刷物をご発注を頂いたお客様からも品質において特に問題となるご指摘は頂いておりません。品質サンプルをご用意しておりますのでお気軽に弊社営業部までご相談ください。
油性インキに比べてツヤがないって聞くけど?
インキのレベリング(平滑性)が油性インキに対して瞬間硬化することでロスとして発生します。当社のUV印刷機は、5色機の特性を生かしてロングデリバリーで乾燥させることでツヤ感を一定水準以上に保ちます。 ロングデリバリーによる効果) ※インキが紙に転移し、UV硬化ランプが照射されるまでの距離を実質的に長く保つことでインキのグロス感を担保しています。
UV印刷のメリットって、発注者側にあるの?
従来の油性インキを使用して発生していたトラブル等を大きく改善することで、トータル的な「納期管理」「品質保持」「エコ対応」などの総合的なニーズにお答え出来ると考えています。総合的にお客様のニーズにお答えできる、製造体制を常に見直すことで「エイト印刷に頼んで良かった!」という感動と信頼を高めて参ります。
デメリットはないの?
目的に合わせた製造設計を行うことで、UVインキ印刷固有のデメリットは基本的にありませんのでご安心ください。また要求度の高い案件は、実機による本機校正など柔軟に対応いたします。
ご注意点)
●インキのドライバック(※)がないので色調の変化によるトラブルが改善されますが、マット紙などの沈んだ感じの表現が従来の油性インキと比較してイメージが違う場合があります。具体的には、インキが沈まない分光沢感が出る傾向にあります。(※ドライバック現象:通常、油性インキは、空気によって乾燥し、その際に用紙にインキが浸透するため色調が時間経過とともに光学的に見た目が変化する場合があります。UVインキは、光(紫外線)によって即乾するので用紙浸透が殆どありません。その沈み込みの差がマット紙などの平滑性の悪い用紙の場合に色調の差として出る場合があるのです。)
●特色インキは、インキメーカーに特注する場合、納品までに3日程を必要としますので事前にご相談ください。
印刷サンプルは、ありますか?
ございます。お気軽に弊社営業部(電話:03-3814-8131)までご相談ください。